詩の気分
今日もまた料理はお休み(ブログのタイトル変えようかな...)。
週末に、旅行先の喫茶店に置いてあった、吉野弘さんの『二人が睦まじくいるためには』という詩集を読んだ。
巻頭は『祝婚歌』という有名な詩。
結婚式のスピーチによく使われるらしく、うちの夫も、結婚式で朗読したことがあるらしい。
この詩を読んで、最近の自分をすこし反省。
著者の意向で著作権がないらしいので、印象的な箇所を引用する。
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互いに非難することがあっても
非難できる資格が自分にあったかどうか
あとで
疑わしくなるほうがいい
正しいことを言うときは
少しひかえめにするほうがいい
正しいことを言うときは
相手を傷つけやすいものだと
気付いているほうがいい
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結婚だけでなく、何にでも言えることだね。
それにしても、詩を本で読むのと、ネットで読むのとはだいぶ印象が違う。
全文を読むのと、一部を抜粋するのも違う。
本で全文を読んだ時のほうが、体験の濃度が強い感じ。
本のデザインの影響も大きいと思うけれど、詩というのは、情報ではないというのもある気がする。
最近は、ネット上に情報や意見が溢れかえってて、何となくお腹いっぱいな気分。
何かを伝えるための手段としての言葉じゃなくて、言葉そのものを楽しんだり、味わいたくなる。
小説もいいけれど、物語よりも、どちらかと言うと詩とか短歌・俳句みたいなものが気になる。
最近、谷川俊太郎さんの『写真』という本を読み直したら、以前よりも心に響いたので、『二十億光年の孤独』という谷川さんの処女作も買ってみることにした。
詩は短時間で読めるので、通勤や家事育児の合間に読めるのもとても良いな。